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初めての方でも安心!クレバーパイプを使った自然薯栽培

「1978年の販売開始以来、販売本数累計1500万本を突破!」
46年の歴史と信頼に支えられ、クレバーパイプは自然薯栽培において多くの生産者の挑戦をサポートしてきました。
豊富な経験と技術が詰まったこのマニュアルを活用し、自然薯栽培のさらなる収穫と品質向上を目指してください。 
●栽培期間/植え付け:3月下旬頃~5月上旬頃 ●収穫:12月~2月

用意するもの (10本栽培する場合)

手順1 クレバーパイプに土を入れる
クレバーパイプに土を入れる
クレバーパイプ土の充填手順
①先端で土をすくいとる
クレバーパイプの先端を使い、用意した土をすくい取り、パイプの中に入れていきます。
②土を5リットル程度入れる
パイプ一本あたり、約5リットルの土が必要です。パイプ内部が十分に土で満たされるよう土をいれていきましょう。
 Point 
※畑の土を入れると分岐芋になったり、腐敗等の被害が生じる場合がありますのでつかわないでください。 
※土の中に小石等があると自然薯に食い込むことがあるので取り除いてください。
手順2 クレバーパイプ埋める溝を堀る
クレバーパイプを埋める溝堀り

クレバーパイプ埋設のための溝掘り手順

①溝掘りの準備
クレバーパイプを埋設するための溝を掘ります。深さは30cm~40cmが目安です。
②掘削作業
スコップ、ミニスコップを使って土を掘り取り、鍬で溝の底を平らに整えます。
③溝の長さ
パイプ10本を定植する場合、約5m程度の溝が必要です。
手順3 クレバーパイプを埋設する
クレバーパイプを埋め込む
クレバーパイプ埋め込み埋め込み手順
①一本目のパイプを設置
まず、クレバーパイプを地面に対して約10度から15度の角度で斜めに設置します。
②パイプを土で固定
設置したパイプを動かないように土で固定します。
③次のパイプを設置
1本目のパイプから約30cmの間隔をあけて、2本目のパイプ同じように10度から15度の角度で設置し、土で固定します。
Point
パイプのお皿の部分の高さができるだけ同じ高さになるよう作業を進めてください。高さがそろわない場合は間隔で調整してください。
手順4 盛り土と案内棒立て
クレバーパイプ案内棒立て
盛り土と案内棒設置手順
①土を盛る
まず、クレバーパイプ受け皿の上に、クレバーパイプ内に使ったものと同じ土を盛ります。土を盛ることで、自然薯が安定して育つ環境を整えます。
②案内棒を立てる
受け皿の中心に案内棒を垂直に立てます。この棒は後で種を植え付ける際の目印となるため、中心に真っ直ぐ立てることが重要です。案内棒の上下の向きにも注意し、しっかりと垂直になるように設置してください。
手順5 畝づくり
クレバーパイプ畝づくり
畝づくり手順
①クレバーパイプと案内棒の設置
手順4で案内棒を立てたパイプの上に、左右から土を寄せて出来るだけ大きな畝をつくります。
②土の高さの目安
案内棒の「土印(パイプ側から20cmの位置)」が見えなくなるまで、土を盛り上げます。
③かまぼこ型に整形
最後に、畝全体をかまぼこ型(半円形)になるよう整えます。 
Point
富士山のように尖った形の畝にすると、手順6定植後、種周辺の水分が欠乏し種の発芽不良の原因となります。土が均一に種を覆い、水分を保つために畝全体をかまぼこ型(半円形)に整えるように作業を進めてください。
手順6 種芋の植え付け(ソメイヨシノ満開から2週間後が目安)※一本種使用の場合
クレバーパイプ 自然薯種薯定植作業
一本種の種芋定植手順
①案内棒の脇を掘る
案内棒の脇を、深さ5cm程度まで掘り下げ、案内棒の「種印」の位置まで掘り進めます。
②種芋の定植
案内棒の「種印」に発芽点が沿うように種芋を配置し、定植します。種芋が乾燥しないように、速やかに土を埋め戻してください。
③水やりの注意
手順9の「白黒マルチ」作業を行うまで、晴天が続く場合は適宜水やりを行い、土の湿度を保ちましょう。
クレバーパイプと自然薯種芋の位置関係
 Point 
種芋の発芽点を案内棒に正確に合わせないとパイプ内に自然薯が入らない場合があります。種芋が長い場合は重なっても問題ありません。
手順7 支柱設置およびネット張り手順
自然薯の支柱 ネット張り
支柱設置およびネット張り手順
①支柱の設置
クレバーパイプの埋め込み場所を避けて支柱を立てます。
②ハウスバンドで張りを取る
支柱の上部と下部にハウスバンドを使用し、張りを取ります。
③ネットの設置
ウスバンドにきゅうりネットまたはエンドウネットをしっかりと張ります。
Point
自然薯のツルは最大で13m近く伸びることがあるため、ツルの重みに耐えられるように、ネットは確実に強く張ってください

手順8 施肥
自然薯の肥料散布

施肥手順

①肥料散布位置の確認
畝の頂上部、案内棒から10cm程度を避けて肥料をまきます。
②肥料の均等な散布
畝の両側に肥料を均等にまき、一か所に固まらないように注意します。
Point
あまり早く肥料をまくと雨で流され効果が半減します。手順9マルチ被覆前に施肥をおこなってください。
手順9 白黒マルチ張り (ツルの長さが1m前後になった頃が目安)
自然薯の白黒マルチ張り

マルチの被覆手順

①マルチのカット
10mのマルチを半分にカットします。
②マルチの配置
カットしたマルチをそれぞれ畝の両側に張ります。
③頂上部を固定する
畝の頂上部で2枚のマルチが重なるように配置し、テープ等でしっかりと固定します。
Point
必ずツルが1m前後になってから被覆する事!それ以前の被覆はツルが弱い為のツル焼けや、根が浅く展開する要因となります。
手順10 収穫までの管理
自然薯の病害虫

収穫までの管理

①病害虫管理(7月~9月)
  • 葉渋病の注意: 7月の梅雨明けには、葉の生乾きが原因で「葉渋病」が発生することがあります。
  • ヨトウ虫による食害: 7月から9月の間は、ヨトウガの幼虫(ヨトウ虫)による葉の食害がでる可能性があります。
  • ダニの被害: 8月から9月には、空気の乾燥状態が原因でダニによる葉の被害が発生することがあります。
②台風対策(8月~10月)
8月から10月は台風シーズンです。この時期は特に、支柱やネットの強化を行い、自然薯が風や雨で倒れないように対策を講じます。
③むかごの収穫(11月)
11月にはむかごの収穫を行います。


手順11 収穫と簡単な保存方法
クレバーパイプを使用した自然薯の収穫作業

自然薯の収穫手順と保存方法

①収穫のタイミング
12月に入り、自然薯のツルが完全に枯れてから2週間以上経過すると収穫が可能です。収穫時期は地域によって異なりますが、12月から翌年2月頃までが目安です。
収穫方法
畝を崩しながらクレバーパイプを取り出し、自然薯を丁寧に収穫します。クレバーパイプから自然薯を傷つけないよう注意して取り外してください。
③保存方法
  • 水洗い
    • 収穫した自然薯は、土を落とすように良く水洗いします。
  • 水気を切る
    • 水洗い後、自然薯の水気をしっかりと切ります。
  • 新聞紙で包む
    • 水気が完全に切れたら、乾燥しないよう自然薯をラップ、ビニールなどで包みます。
  • 冷蔵庫で保管
    • ラップ、ビニールで包んだ自然薯を冷蔵庫に入れ、2週間程度を目安に食べ切ってください。
  • 都度収穫のすすめ
    • 家庭菜園の場合は、必要な量をその都度収穫することで、新鮮な自然薯を楽しめます。
Point
収穫は、ツルが完全に枯れてから2週間以上経過してから行ってください。ツルが枯れる前に収穫すると、根の養分吸収が終わっていない為、保存性が悪化したりアクが強く出る原因になります。また、自然薯は15度以上の気温になると発芽を始めるため、収穫が遅すぎると発芽によって品質が低下してしまいます。適切な収穫タイミングを守ることで、保存性と風味の良い自然薯を確保することができます。
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